静岡県で狂犬病!国内では14年ぶりの発症で注目が集まるその感染症とは?

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出典:ロイター

愛知県豊橋市で狂犬病であるとの患者の症例が報告され、今注目を集めています。報道によると感染者の人は、日本に居住する、今年2月に就労のためにフィリピンから日本に訪れていた人で、昨年9月頃に犬に足首を噛まれていたとのこと。

まだまだ冷めやらない新型コロナウイルスの余波が残る日本国内でのはじめて聞く人も多いであろう狂犬病
同じ感染症で心配の種がまた増えたか? 狂犬病とは・・・

国内での狂犬病

報道にある通り、日本国内での感染症例としては実に14年ぶり。日本ではあまりなじみがない感染症の病気ですが、海外では毎年6万人のひとがなくなっているほど、恐ろしい感染症です。

1950年に狂犬病予防法が施行されて以降、国内の犬における狂犬病の発生もなくなり、それ以降は人の事例では1970年にネパールで感染した1例、2006年にフィリピンで別々に感染した2例のみでした。

日本国内で狂犬病に感染することはありません

感染源の海外

世界的にはオーストラリア、ニュージーランド、アイルランド、スウェーデンなどのごく限られた国を除いてほぼ全ての国で毎年、感染が確認されています。

特に中国、ミャンマー、フィリピン、インドネシア、バングラディッシュ、パキスタンなどアジアが多く、特にインドは年間7400人以上の人が発症しています。

海外に行く際には注意が必要でしょう。

狂犬病の感染経路

名前の通りほとんどが、犬に咬まれたことによるもの。

狂犬病は、狂犬病にかかった哺乳動物に咬まれた部位から、唾液に含まれる狂犬病ウイルスが侵入することで感染します。

稀な事例としてアメリカなど先進国ではコウモリからの感染事例もあるそうです。

狂犬病の症状

今回の症例は、犬に咬まれてから実に8ケ月後の発症です。

犬病の潜伏期は長めで1~3ヶ月とされており、最長では感染した8年後に発症した事例も報告されています。

狂犬病に対する治療薬はなく、症状に応じた対症療法・支持療法が行われますが、致死率はほぼ100%であり、これまでに狂犬病の生存例は20例に満たないという非常に恐ろしい感染症です。

最初の症状は発熱、頭痛など、インフルエンザの症状と非常によく似た症状で始まります。

海外に行く前の予防策

最大の予防は渡航前のワクチン接種

事前にワクチンを接種しておくことによって予防可能です。特に狂犬病が流行しているアジアに長期間滞在する予定の方は、事前に狂犬病ワクチンを接種しておくことをお勧め致します。

渡航前に3回のワクチン接種が必要になりますので、少なくとも1ヶ月以上の余裕をもって受診するようにしましょう。

狂犬病ワクチンは施設によって在庫状況が異なるため、受診する前に事前にワクチンがあるかどうか確認することが望ましいでしょう。

事前にワクチンを3回接種していても、狂犬病流行地域で動物に咬まれたら追加で2回ワクチンを接種する必要がありますが、これによりほぼ100%狂犬病を予防することが可能です。
出典:感染症専門医 忽那賢志